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弁護士と司法書士との違い

2022/12/21

今回は、弁護士と司法書士の違いについて、ご説明します。
弁護士は、法律相談、裁判、交渉、契約書作成などの法律事務に関するすべての業務をを取り扱うことができると定められており、どんな事件でも代理人となって交渉したり、裁判手続きを行うことができます。(弁護士法第3条)
司法書士は、家を買った時の所有権移転登記や会社を立ち上げた時の会社の設立登記など、登記又は供託に関する手続きを代理すること、法務局に提出する書類を作成することなどが主な業務となります。(司法書士法第3条1項、29条1項)
また、能力担保研修を経て、簡易訴訟代理権等の認定を受けた司法書士(認定司法書士)は、離婚や相続などの家事事件について、簡易裁判所が扱う140万円までの事件に限って、代理人となって交渉したり、裁判手続きを行うことができます。 

それでは具体的な法律問題で確認してみましょう。
(〇・・依頼できる、△・・一部可能、×・・依頼できない)

■ 交通事故問題
・自賠責保険の請求及びその請求のための相談       
(弁護士:〇 司法書士:△)
・任意保険会社との損害賠償請求についての代理交渉及びその交渉のための相談   
(弁護士:〇 司法書士:△)
・加害者に対する損害賠償請求訴訟の代理やその活動のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
                                                                                                       
弁護士は、法律事務全般を取り扱うことができますので、交通事故などの加害者側と
 の示談交渉や自賠責保険の損害賠償請求の手続きなどの代理をすることができます。
一方、司法書士は、認定司法書士でないと、自賠責保険の損害賠償の交渉やそのため
の相談を行うことはできません。
認定司法書士であっても、請求金額が140万円以下の損害賠償請求訴訟の代理やその相談のみしか行うことはできません。
さらに、認定司法書士であっても、簡易裁判所に係属する訴訟が地方裁判所に移送されたり、簡易裁判所の判決について控訴したりすることはできません。

■ 離婚問題
・婚協議書の作成及びそのための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
・離婚に伴う養育費・財産分与・慰謝料等の支払いを求める書類の作成及びその作成のための相談
(弁護士:〇 司法書士:×)
・夫婦関係調整(離婚・円満)調停申立書等や離婚請求訴訟の訴状等の作成及びその作成のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
・離婚問題における相手方との交渉代理及びその交渉のための相談
(弁護士:〇 司法書士:×)
・夫婦関係調整(離婚・円満)調停や離婚請求訴訟における代理及びその代理の為の相談
(弁護士:〇 司法書士 : ×)                                     

弁護士は、法律事務全般を取り扱うことができますので、どんな離婚問題でも、相手側との離婚条件の交渉、家庭裁判所での調停や裁判手続きを代理することができます。
司法書士は、離婚に伴う財産分与に関する所有権移転登記手続きやその提出書類に付属する書類としての離婚協議書の作成、夫婦関係調整(離婚・円満)調停申立書や離婚請求訴訟の訴状等の作成やそのための相談は可能ですが、高度の法律的な判断を必要とする離婚協議書の作成やその作成のための相談を行うことはできないとされています。
また、司法書士は、離婚問題における一方の当事者の代理人として、相手側と交渉したり、その代理人として活動するための相談を行ったりすることはできません。

■ 債務整理問題
・ 自己破産・個人再生申立て及びその申立てのための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)   
・任意整理及び任意整理のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)  
・過払い金回収及び回収のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)   
弁護士は、法律事務全般を取り扱うことができますので、自己破産や個人再生、任意整理などの債務整理について、代理人となることやその申立の相談を行うことができます。
司法書士は、自己破産・個人再生申立てのうち、自己破産申立書や個人再生申立書   
を作成することができますが、高度な法律的な判断が含まれる申立書の作成やその作成のための相談を行うことはできません。
また、司法書士は、代理人になれないことから、破産審尋・免責審尋・債権者集会等に依頼者とともに同席することはできません。

認定司法書士は、一般の司法書士と異なり、任意整理や過払い金回収の手続き及びそのための相談を行うことがでますが、債権額や請求額が140万円以下の任意整理や過払い金回収に限られます。
また、認定司法書士であっても、事案が複雑との理由で、訴訟が簡易裁判所から地方裁判所に移行されたり、家庭裁判所の判決について控訴したりする場合には、関与することができません。

■ 遺言書作成
・遺言書作成及びそのための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
弁護士は、法律事務全般を取り扱うことができますので、遺言書の作成やその作成の
ための相談を行うことができます。 
司法書士は、相続登記に付属する書類としての遺言書の作成のための相談は可能と考えられております。
遺言書作成のための相談に関して、依頼者の趣旨に沿って、どのような種類の書類を作成するか、書類にはどのような事項を記入するかといった事項についての書類作成やその作成のための相談のみ可能ですが、遺言書の内容をどのようにすればよいかについての法律的判断が含まれる相談は行うことができません。
 
■ 相続問題
・遺産分割協議書の作成及びその作成のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
・遺産分割調停申立書等の作成及びその作成のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
・遺産分割・遺留分減殺請求における他の相続人との交渉代理及びその交渉のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
・遺留分割調停や審判・遺留分滅殺請求調停における代理及びその活動のための相談
(弁護士:〇 司法書士:×)            
・遺産範囲確認請求・遺言無効確認請求・遺留分滅殺請求等の訴訟における代理及びその活動のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)                
弁護士は、相続に関しても、法律事務全般を取り扱うことができますので、遺産分割協議書、遺産分割調停申立書等の作成やその裁判所提出書類の作成のための相談を行うことが出来ます。
また、遺産分割や遺留分滅殺請求等の調停・審判等において、相続者の代理人として、他の相続人と交渉を行ったり、訴訟手続きや審判等へ出頭して活動することができ、その交渉や活動のための相談を行うことができます。
司法書士は、相続登記手続きに付属する遺産分割協議書の作成やその作成のための相談を行うことができますが、遺産分割調停申立書の作成や遺留分滅殺請求の調停や審判などにおける代理人として他の相続人との交渉や審判等への出頭など、その活動やその相談を行うことはできません。
認定司法書士は、請求金額140万円以下で、簡易裁判所が係属する遺留分割減殺請求訴訟に限り、他の相続人との交渉や相続人の代理人として活動したり、その活動のための相談を行ったりすることができます。
また、認定司法書士であっても、事案が複雑との理由で、訴訟が簡易裁判所から地方裁判所に移行されたり、家庭裁判所の判決について控訴したりする場合には、関与することができません。
遺産範囲確認請求・遺言無効確認請求のように地方裁判所に係属する訴訟については、遺産分割調停申立書等の裁判所提出書類の作成に関してのみ、その作成のための相談を行うことができます。

■ 男女問題
・慰謝料等の支払いを求める書類の作成及びその作成のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
・示談書作成及びその作成のための相談(弁護士:〇 司法書士:△)
・慰謝料等の支払いを求める調停申立書等・損害賠償請求訴訟における訴状等の作成及びその作成のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
・慰謝料等の請求に関する相手方との交渉代理及びその作成のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)                  
・慰謝料等の支払いを求める調停や損害賠償請求訴訟における代理及びその活動のための相談
(弁護士:〇 司法書士:△)
男女問題に関しても、弁護士は法律事務全般を取り扱うことができますので、不貞行為による慰謝料請求など相手に対する損害賠償請求・内縁関係解消に伴う養育費や財産分与等の支払いを求める事件について、書類の作成や示談書の作成、調停申立書や訴状等の作成及びその作成のための相談、相手方との交渉、当事者の代理人として調停や弁論のための裁判への出頭などの活動、その活動等のための相談を行うことができます。
司法書士は、不貞行為による慰謝料請求など相手に対する損害賠償請求・内縁関係解消に伴う養育費や財産分与等の支払いを求める事件について、その書類の作成や示談書の作成などを行うことはできません。
勿論、慰謝料等の支払いを求める調停や損害賠償請求訴訟などの当事者の代理人となったり、その活動のための相談も行うことはできません。
しかし、認定司法書士は、請求金額140万円以下の不貞行為による慰謝料請求など相手に対する損害賠償請求等の支払いを求める事件については、相手方との交渉や示談書の作成、一方の当事者の代理人として調停や弁論の裁判に出頭したりすることができ、それに関する相談も行うことができます。
また、認定司法書士であっても、取り扱うことができるのは、「簡易裁判所における民事訴訟法に規定による訴訟手続きの対象となるもの」に限られることから、認知請求、内縁関係解消に伴う養育費や財産分与等の支払いといった家庭裁判所で取り扱われる事件については、取り扱うことが出来ず、これらの事件については当事者の代理人として活動したり、その活動のための相談を行ったりすることはできません。
  

司法書士の法律業務には、弁護士と異なり、様々な制約がありますので、事案によっては、改めて弁護士に相談や依頼されるケースがあります。
どんなことを相談するのか、また依頼するのか、しっかり確認してください。
弁護士は、法律事務全般を取り扱うことができることから、安心してお任せいただけますので、
弁護士へご相談、ご依頼されることをお勧めします。
当弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所高松オフィスでは、経験豊富な弁護士が相談をお受けし、ご対応いたしますので、ご安心しご相談やご依頼することができます。  

当弁護士法人山本・坪井綜合法律事務所高松オフィス 代表弁護士 坪井 智之


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